法人設立20周年を迎えて
令和3年11月1日に、社会福祉法人ビタ・フェリーチェは、法人設立20周年を迎えました。そこで、法人の歴史を振り返ってみたいと思います。
昭和60年に、横山地区の河川敷にある、農機具小屋で始めた無認可作業所「岩国地区共同作業所」から始まりました。家族会の有志で運営していたものの、無認可作業所であるがゆえに、当時は公的な助成金はありませんでした。
平成4年に、旧知のキリスト教団体から建物を譲り受け、「第2共同作業所」の運営を始めました。しかし、平成8年、2つの作業所が立ち退き要求を突き付けられる事になりました。
代替地を求め、必死に精神障害者の窮状を訴えて回る、家族会の有志の姿は、周囲の人々の共感を生み、力強いネットワークが形成されていきました。
その甲斐もあって、無事に2つの作業所は代替地を得る事ができました。
また、この頃には助成金を得る事ができたものの、作業所運営にあたり、充分な金額とは言えませんでした。
存続の危機を乗り越え、平成8年に社会福祉法人取得に向けて、「岩国地区精神障害者後援会」を発足しました。
当時、社会福祉法人設立には、基本財産1億円以上という高い壁がありました。それでも、法人取得に必要な資金作りのために、必死に奔走しました。
そんな中、平成12年社会福祉法の改正により、社会福祉法人設立に必要な基本財産が1千万円まで引き下げられる制度が実現されました。
後援会が大きな後ろ盾となる中で、法人設立の手続きを進め、平成13年11月1日、社会福祉法人ビタ・フェリーチェは誕生したのです。
精神障害者の福祉先進国である、イタリアに想いを寄せ、イタリア語で命名しました。
河川敷の農機具小屋から始めた小さな活動は、たくさんの人達に支えられながら、法人設立という大きな夢を叶える事ができました。
先日、法人設立20周年のお祝いの品として、花束をいただきました。
法人化に向けて、必死に奔走していた時代を知っている方からの、想いのこもった花束です。
記念に、利用者さんと一緒に、写真を撮りました。
これからも、社会福祉法人ビタ・フェリーチェは、障害のある人のために、必死に闘っていける法人でありたいと思います。